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第14回地盤改良工事雑学講座

皆さんこんにちは!

 

株式会社Cleyera Fukuoka、更新担当の中西です。

 

 

 

地盤改良工事の未来について

~技術革新と持続可能性の最前線~

前回は、地盤改良における環境問題についてお話ししました。


今回は、その延長線上にある「これからの地盤改良工事はどう進化していくのか?」という未来の話です。


◆ 1. デジタル技術による地盤“見える化”の進展

 

これまでの地盤改良では、地質調査データをもとに職人や設計者が判断を下してきました。
しかし今や、以下のようなデジタル地盤診断の導入が進んでいます。

  • ドローンとLIDARによる表面地形解析

  • 地中レーダーによる非破壊検査

  • AIによる地層モデリングと沈下予測

  • 改良データのリアルタイム収集と記録管理(IoT機器)

この「見えない地盤を“見える化”」することで、設計精度が向上し、無駄な改良工事の抑制にもつながります。


◆ 2. 環境とコストを両立する“スマート改良工法”

 

従来は「とにかく地盤を固める」ことが重視されてきましたが、今後は**最小限の改良で最大の効果を得る“スマート改良”**がキーワードです。

  • 部分改良工法(地耐力が必要なエリアのみ改良)

  • 浅層+深層のハイブリッド工法

  • インジェクション制御技術による薬液注入の最適化

  • 現場土壌の化学分析に基づく調合比自動算出

これらにより、工期・費用・環境負荷を最小化しながら、確実な支持力を得る新たな時代が到来しつつあります。


◆ 3. カーボンニュートラルと地盤技術の接点

 

地盤改良業界にも、脱炭素社会への対応が求められています。

今後のトレンド例:

  • 低CO₂型固化材の開発・普及

  • 施工機械の電動化・バイオ燃料対応

  • 施工時のCO₂排出量“見える化”システムの導入

  • グリーンインフラとの統合(雨水貯留層・植生基盤との一体整備)

こうした取り組みは、行政による**公共事業のグリーン調達(環境性能を重視)**とも連動し、民間工事にも波及していくと予想されます。


◆ 4. 社会課題と地盤の新しい役割

 

地盤改良は、住宅や工場だけでなく、災害対策・インフラ整備・都市再開発においても必要不可欠です。

今後注目のフィールド:

  • 豪雨・台風に備えた“水害対応地盤整備”

  • 老朽化した都市インフラの更新時の地盤再強化

  • 空き家解体後の“地盤安全性診断”

  • 再生可能エネルギー施設建設地の地耐力対策

つまり、地盤改良は防災・街づくり・再生可能エネルギーの推進とも密接に関わる重要インフラ工種となっていくのです。


▶ まとめ:未来の地盤改良は“社会を支える知能工事”へ

 

これからの地盤改良工事は、
✔ デジタルで効率化し
✔ 環境に配慮しながら
✔ 災害や都市課題に対応する
**「知識と技術の融合型インフラ整備」**へと進化していきます。

“地面をつくる”ことは、“未来をつくる”こと。
地盤改良の役割はこれからますます大きく、そして重要になっていくでしょう。

 

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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